宮崎県児湯郡 都農ワイン | apcompany

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蔵元のご紹介

宮崎県児湯郡 都農ワイン

宮崎市の北北東約40kmの場所に位置する都農町は、気温が高く雨量も多い火山灰性の土地で、ミネラル分が不足する、ワインには“適さない”土壌。そこで「土」の基礎研究から手を付け、試行錯誤を重ねた後、ワイン用ブドウにふさわしいミネラル分に富んだ土地を得られるようになり、地元産ブドウにこだわった独自の個性をもったワイン作りに成功しました。

2005年に製造したワインは早々に完売。「ブドウを輸入してでもワインの生産量を増やすべきだ」との声があがる中、都農ワインが選択した道は経営的に痛みを伴う“100%地元産ブドウへのこだわり”でした。その時のことを思い出して、工場長である小畑暁さんはこう語ります。

「安定供給という意味で、皆様にはご迷惑をおかけしていますが、都農ワインの選択を私は誇りにしています。私の横にはいつも優秀な栽培技術者のパートナーがおり、その栽培の苦労を身近で見てきました。そして先人の方々がブドウ栽培に適しているとは言い難いこの土地で苦労を重ね、栽培技術を磨くことで、ブドウの一大生産地に築き上げたことを尊敬しています。ここ都農町では、ブドウ栽培を軽視したワイン作りは都農ワインの存在を無意味なものにしてしまうと思うんです。私たち醸造に携わる人間の使命は、地元農家の方々が丹精込めて育てたブドウを間違いなくワインにし、消費者の方々に喜んで頂くこと。そして、醸造の人間も積極的に畑に出て、ブドウ栽培に参加しなければならない。とも考えています」


その後『世界のワイン100選』や『Wine Report』などで数々の受賞を重ね、世界の注目を集める品質を確保している都農ワイン。ファンが増えるにつれて「幻」と呼ばれるほどの品薄状態が続いていますが、小畑さんはこう締めくくりました。

「ワインは本来、地酒であるべきだと考えています。私たちの役割はこの都農町の風土をワインで表現すること。今からおよそ50年前に、永友百二翁が『田んぼん、木を植ゆる馬鹿がおるげな』と周りからさげすまれながらもブドウ栽培を始めました。そのブドウ栽培が、やがて都農町一帯に広がり、私たちの父の代に受け継がれ、彼らの夢であったワイナリーが建設されました。そして、私たちはそのワイナリーから、さらなる夢を語り、その夢を地域の夢につなげたいと思っています。私たちは、夢追い人なんです」

都農ワインの初出荷は1996年11月のこと。まだついこの間です。まだまだ新しいワイナリーですが、ワイン文化を宮崎から息づかせています。


有限会社都農ワイン
住所:宮崎県児湯郡都農町大字川北14609-20


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